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「日本ならでは」を重視!データから分かる訪日オーストラリア人の特徴
2018.09.27

 

今回は、訪日外国人観光客の中でも、比較的、日本での外国人旅行消費額が大きいオーストラリア人に焦点を当てて、統計情報から見て取れる彼らの特徴を導き出していきます。

 

ちなみに、今回使用した統計データは観光庁の「訪日外国人消費動向調査」とJNTOの「訪日外客数」です。

弊社の統計データ分析ソリューションにも同様のデータをはじめとした各種統計データを収録しており、ご覧になりたいデータの検索、集計、ダウンロード、チャート作成などが簡単に可能です。調査・資料作成業務の効率化に向けて是非ともお試しください。

 

訪日オーストラリア人の特徴まとめ

各種統計データを参考に分析すると、訪日オーストラリア人には次のような特徴が見えてきます。

 

■ 冬にウィンタースポーツのために訪日する人が多い。

■ 個人手配で日本に長期で滞在し、日本各地を周遊する人が多い。

■ 情報収集には客観的な情報や信頼できる情報を重視する傾向にある。
■ 最初の入国は、ほとんど関東地方から。
■ 「日本でしかできない」「日本ならでは」を重視する。
■ 買い物にはあまり関心がない。

 

詳細は以下を御覧ください。

 

訪日オーストラリア人の基礎情報

訪日オーストラリア人数

訪日オーストラリア人の数は年々増加しているも、その増加率に関しては年々減少してきております。

 

出典:JNTO「訪日外客数」

 

月別訪日オーストラリア人数

月毎に見ていくと日本の夏である6~8月に少なく、冬である12月・1月に多いことが伺えます。これは南半球であるオーストラリアは日本と四季が逆の為、12月・1月がちょうどオーストラリアの夏休みにあたり、それが一因だと推察されます。また、4月にも訪日人数が増加しています。これは3月末から4月にイースター休暇がある為だと推察されます。2017年はイースター休暇が4月に遅れた為、下のグラフのような4月の増加という変化になったと推察されます。

 

出典:JNTO「訪日外客数」

 

訪問回数

訪問回数は、「初めて日本に来た」が67%と、圧倒的割合です。

 

出典:観光庁「訪日外国人消費動向調査」
注:観光レジャー目的のみであり、業務目的は含んでいない

 

年代・性別

男女比率は、全国籍平均と比較すると男性の割合が多いです。

この要因として、20代男性と60代男性の訪問率が全国籍平均よりも圧倒的に高いためだと考えられます。一方で女性に関しては、50代以上は全国籍平均よりも高い割合を示しているも、他の年代は全国籍平均を大きく下回っています。

 

 

出典:観光庁「訪日外国人消費動向調査」

注:観光レジャー目的のみであり、業務目的は含んでいない

 

訪日オーストラリア人の旅マエ動向

手配方法

手配方法は、個別手配が85%という圧倒的割合を占め、全国籍平均を上回っています。これは、ツアーで決まった地域や場所に訪問するのではなく、自らの行きたい場所を自由に訪問するためだと考えられます。

 

出典:観光庁「訪日外国人消費動向調査」

注:観光レジャー目的のみであり、業務目的は含んでいない

 

情報収集方法

情報収集方法は、TripAdviserなどの口コミサイトや自国の友人・知人、宿泊施設のホームページが全国籍平均の倍以上の割合の人が使用しています。一方で個人のブログやSNSの使用割合は全国籍平均を大きく下回っています。

私見ですが、これはブログやSNSといった「自身の信頼のおけない他人による曖昧な意見」ではなく、宿泊施設のホームページによる「事実」やTripAdviserなどの大人数によって平均化された「定量的な情報」、「信頼できる人からの情報」といった客観的な情報や信頼できる情報を重視していることが推察されます。

 

 

出典:観光庁「訪日外国人消費動向調査」

注:観光レジャー目的のみであり、業務目的は含んでいない

 

訪日オーストラリア人の旅ナカ動向

入国地点

入国地点は、成田空港が圧倒的割合を占めており、次に同じ首都圏である羽田空港が利用されています。これは、成田空港と羽田空港の国際線の本数が影響していると考えられます。一方で、関西国際空港の利用率は全国籍平均を大きく下回っていることも特徴の1つです。

 

出典:観光庁「訪日外国人消費動向調査」

注:観光レジャー目的のみであり、業務目的は含んでいない

 

滞在日数

全国籍平均と比較して、7日以上の滞在が圧倒的に多いのが特徴です。

この違いはフライト時間と休暇日数の長さがが影響していると考えられます。日本に来る訪日外国人はアジアの方が多くの割合を占めており、比較的日本に近い為、フライト時間が短く、気軽に来る事が出来ます。しかし、オーストラリアは南半球にあり、日本との距離も遠く、フライト時間が約10時間もかかります。結果、気軽には日本に来ることが出来ません。加えて、オーストラリア人などの欧米の人はアジアの人に比べて、有給などを用いて長期にわたる休暇を取れる傾向にあります。これらの要因からオーストラリア人は長期滞在していると考えられます。

 

出典:観光庁「訪日外国人消費動向調査」

注:観光レジャー目的のみであり、業務目的は含んでいない

 

都道府県別訪問率

日本に来る際に利用する羽田空港、成田空港が所在する東京都と千葉県への滞在率は全国籍平均を上回っています。しかし、何よりも特徴的なのは関西国際空港の利用率が低いにも関わらず、関西にある大阪府・京都府への訪問率が高い値を示している事です。この事から訪日オーストラリア人は関東地方から入国するも、その後、関西に訪問し、日本全国を周遊していることが推察されます。

また、広島県や長野県への訪問率が極めて高いことも特徴の1つです。

出典:観光庁「訪日外国人消費動向調査」

注:観光レジャー目的のみであり、業務目的は含んでいない

 

日本でしたこと

「日本食を食べること」が99.3%とほぼ100%の値を示しており、他にも「日本酒を飲むこと」「日本の歴史・伝統文化体験」「美術館・博物館」「日本の日常生活体験」「日本のポップカルチャー」などの日本でしか出来ない体験・経験を重視していることが推察されます。また、スキー・スノーボードを行っている人も多く、これが長野県への訪問率につながっていると推察されます。

 

出典:観光庁「訪日外国人消費動向調査」

注:観光レジャー目的のみであり、業務目的は含んでいない

 

訪日オーストラリア人の消費動向

消費金額

訪日オーストラリア人の総消費額は増加しているも、1人当たりの消費額に関してはほとんど変化はありません。つまり、訪日オーストラリア人の人数がそのまま総消費額に影響していると推察されます。

出典:観光庁「訪日外国人消費動向調査」

注:観光レジャー目的のみであり、業務目的は含んでいない

 

消費金額の内訳

訪日オーストラリア人の消費金額は全国籍平均と比較すると宿泊料金の占める割合が高く、買い物代の占める割合が低いのが特徴的です。また、経年の消費金額の内訳はほぼ誤差レベルでしか変化しておらず、これは継続的にみられるオーストラリア人の特徴だと伺えます。この事から訪日オーストラリア人の買い物に対する関心の薄さが推察されます。

出典:観光庁「訪日外国人消費動向調査」

注:観光レジャー目的のみであり、業務目的は含んでいない

 

買い物の品目別購入比率と購入単価

購入率をみてみると、食料品や衣服系統、書籍・絵葉書・CD・DVDに関しては全国籍平均を上回るも極端に高い値は見られません。逆に菓子類や医薬品・健康グッズ・トレイタリー、化粧品・香水に関してはかなりに低い値を示しています。加えて、購入単価に関してもほとんど全国籍平均を上回るものはありません。

これらの事から訪日オーストラリア人はあまり買い物を重視していないことが推察されます。また、買うものに関してもオーストラリアにはない日本独自のものを買おうとしていると思われます。

 

出典:観光庁「訪日外国人消費動向調査」

注:観光レジャー目的のみであり、業務目的は含んでいない

 

買い物をした場所

基本的には、全国籍平均と比べても大きな違いが見られません。しかし、観光地の土産店がやや全国籍平均よりも高く、空港の免税店やドラッグストアは大きく全国籍平均を下回っています。

この事からもオーストラリア人は買い物への関心が低く、観光地の土産店ではご当地品を買うからこそ、他の場所よりも高い値を示していると推察されます。

 

出典:観光庁「訪日外国人消費動向調査」

注:観光レジャー目的のみであり、業務目的は含んでいない

 

免税手続きの実施状況

免税手続き実施率も免税物品購入額も全国籍平均を下回っています。免税物品購入額が低いのはそもそも日本で買い物をしない為だと推察されます。

 

 

 

出典:観光庁「訪日外国人消費動向調査」

注:観光レジャー目的だけではなく、業務目的も含む

 

次回日本でしたいこと

基本的にはあらゆる項目で全国籍平均よりも高い値を示していますが、特に「日本食を食べる事」「日本の歴史・伝統文化体験」「日本酒を飲むこと」といった日本でしかできないことを重視していると感じられます。それ故に、他の国でも体験出来るようなショッピングやテーマパークはこれら項目の中で2つだけ、全国籍平均を下回っております。

 

 

出典:観光庁「訪日外国人消費動向調査」

注:観光レジャー目的のみであり、業務目的は含んでいない

 

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ロケーション解析データを軸にインバウンド対策を成功に導くことを目的としたインバウンド対策総合支援サービスです。観光ビッグデータ分析ソリューション、統計データ分析ソリューション、インバウンド対策コンシェルジュを組み合わせることで、現状把握から施策実行まで最適なインバウンド対策支援をご提案します。

 

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