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長期滞在が当たり前!データから分かる訪日ドイツ人の特徴
2018.11.26

 

今回は1回の訪問でかなりの長期にわたって日本に滞在する訪日ドイツ人に焦点を当てて、統計情報から見て取れる彼らの特徴をあぶり出していきます。

 

今回使用した統計データは観光庁の「訪日外国人消費動向調査」とJNTOの「訪日外客数」です。

弊社の統計データ分析ソリューションにも同様のデータをはじめ多様なデータを収録しており、ご覧になりたい項目のデータを簡単に検索、集計でき、データのダウンロード、チャート作成などが可能です。調査・資料作成業務の効率化に向けて是非ともお試しください。

 

 

訪日ドイツ人の特徴まとめ

各種統計データを参考に分析すると、訪日ドイツ人には以下のような特徴が見えてきます。

■春と秋の2回ピークが見られる

■男性の割合が高く、その中でも20代の割合が高い

■東京国際空港と成田国際空港という東京から入国する人が多い

■7日間以上といった長期滞在をする人が圧倒的に多い

■「日本らしさ」や「日本ならでは」を体験する事を大事にしている

■買物に対する興味が極めて薄い

 

詳細は以下を御覧ください。

訪日ドイツ人の基礎情報

訪日ドイツ人数

訪日ドイツ人は毎年、約2万人という一定のペースで増加を続けています。

 

出典:JNTO「訪日外客数」

 

月別訪日ドイツ人数

訪日ドイツ人数を月別に見てみると、春と秋の2回ピークが見られます。

春のピークの要因としては3月の末から4月の頭にかけてイースター休暇があることやドイツで国民の祝日が8日間もある為だと推察されます。10月に関しては秋休みによって長期休暇がとれる為だと推察されます。

 

出典:JNTO「訪日外客数」

 

訪問回数

1回目・初めてという人が66%という全体の約3分の2を占めていおり、全国籍と比較しても高い値を示しています。

 

出典:観光庁「訪日外国人消費動向調査」
注:観光レジャー目的のみであり、業務目的は含んでいない

 

年代・性別

男女比率を見てみると男性の割合の高さが際立ちます。

特に男性世代別に見てみると、20代以上の全ての代において全国籍平均を上回っており、特に20代が大きく上回っていることが伺えます。この事からドイツ人男性、特に20代の日本への強い関心が伺えます。

 

出典:観光庁「訪日外国人消費動向調査」

注:観光レジャー目的のみであり、業務目的は含んでいない

 

訪日ドイツ人の旅マエ動向

手配方法

個別手配で訪日を行う人が約85%であり、全国籍平均の65%と比べても高い割合になっています。

 

出典:観光庁「訪日外国人消費動向調査」

注:観光レジャー目的のみであり、業務目的は含んでいない

 

情報収集方法

「観光ガイドブック」が43.6%という全国籍と比較して2倍以上の割合でトップ。次に全国籍をわずかに下回るも「個人のブログ」が位置しています。それ以降の上位9項目がも高い値を示し全国籍平均を上回る値を示しています。

しかし「旅行会社ホームページ」や「SNS(Facebook/Twitter/微信等)」という全国籍平均では高い値を示す2つの項目が大きく下回る値を示しているのも特徴的です。

 

 

出典:観光庁「訪日外国人消費動向調査」

注:観光レジャー目的のみであり、業務目的は含んでいない

 

訪日ドイツ人の旅ナカ動向

入国地点

東京国際空港と成田国際空港が圧倒的な割合を占めています。一方で、地方の空港に関しては全国籍平均では高い値を示す那覇空港や新千歳空港、福岡空港ですら0%という値を示し、入国が東京に集中していることが伺えます。

 

出典:観光庁「訪日外国人消費動向調査」

注:観光レジャー目的のみであり、業務目的は含んでいない

 

滞在日数

75%以上の人が7日間から20日間の滞在を選択しており、それ以上の長期滞在もある程度の割合が存在しています。

一方で、全国籍平均では50%以上の割合を占める4日~6日間の滞在は訪日ドイツ人では6.4%しか存在せず、3日以内に関しては約1%しかいません。これらの事から「日本は長期休暇でくるもの」という訪日ドイツ人の考えが推察されます。

また、ドイツ人がこれだけ長期滞在できる背景として、ドイツの連邦休暇法(BUrlG)が6カ月以上の継続勤務をしている労働者は年間で最低24日間の有給休暇を取得する権利が保障されている事が大きく影響していると考えられます(日本では6か月の継続勤務に対し10日)。

 

 

出典:観光庁「訪日外国人消費動向調査」

注:観光レジャー目的のみであり、業務目的は含んでいない

 

都道府県別訪問率

入国地ともなる東京都が90%以上のかなり高い値を示しています。一方で、入国地である東京に集中するのではなく、関西の京都府や大阪府、広島県も全国籍平均を大きく上回る値を示しています。

この事から、訪日ドイツ人は東京都から入国した後に日本を周遊し、関西へも訪問していることが伺えます。

 

出典:観光庁「訪日外国人消費動向調査」

注:観光レジャー目的のみであり、業務目的は含んでいない

 

日本でしたこと

日本食を食べること」が高い値を示した他「日本の酒を飲むこと(日本酒・焼酎等)」や「日本の歴史・伝統文化体験」「日本の日常生活体験という項目では全国籍平均と20%以上の差をつけ、高い割合を記録しています。

この事からドイツ人にとって「日本らしさ」や「日本ならでは」を体験する事を大事にしていることが推察されます。

 

出典:観光庁「訪日外国人消費動向調査」

注:観光レジャー目的のみであり、業務目的は含んでいない

 

訪日ドイツ人の消費動向

消費金額

訪日ドイツ人の消費は年々、一定に近いペースで上昇しており、4年間で約1.7倍まで上昇しております。

また、一人当たり消費額に関しては基本的に増加の傾向にあるものの総消費額ほどの上昇は見受けられません。

 

出典:観光庁「訪日外国人消費動向調査」

注:観光レジャー目的のみであり、業務目的は含んでいない

 

消費金額の内訳

訪日ドイツ人の消費金額内訳に着目してみると、経年でそれほど変化が見られず宿泊料金が全体の内、大きな割合を占めています。

また全国籍平均と比較を見てみると、買物代の占める割合が小さく、その差が宿泊料金に費やされていることが分かります。この事から訪日ドイツ人は宿泊先に力を入れていることが伺えます。

 

出典:観光庁「訪日外国人消費動向調査」

注:観光レジャー目的のみであり、業務目的は含んでいない

 

買い物の品目別購入比率と購入単価

買い物の品目別購入比率を見てみると「その他食料品・飲料・酒・たばこ」「マンガ・アニメ・キャラクター関連商品」「書籍・絵葉書・CD・DVD」の3つの項目でのみ全国籍平均を上回っており、基本的に全国籍平均を下回っています。

また、単価に着目してみると、全国籍平均を上回る項目に関しても品目別購入比率と同様の項目のみ全国籍平均を上回っています。

これらの事から訪日ドイツ人は消費金額内訳にもみられるように買い物に関しての興味が極めて薄く、その上で消費する項目も極めて限定的である事が伺えます。

 

出典:観光庁「訪日外国人消費動向調査」

注:観光レジャー目的のみであり、業務目的は含んでいない

 

買い物をした場所

全国籍平均と比較するとコンビニエンスストアや観光地の土産店、100円ショップなどが全国籍平均を上回っています。

この観光地の土産店に関しては「日本ならでは」を重要視する訪日ドイツ人の特徴から、その場所・現地でしか買えないものを購入する事が数値上昇につながっていると推察されます。

 

出典:観光庁「訪日外国人消費動向調査」

注:観光レジャー目的のみであり、業務目的は含んでいない

 

免税手続きの実施状況

免税手続き実施率、免税物品購入額ともに全国籍平均を大きく下回っており、訪日ドイツ人は免税が必要な物品をそれほど購入していないことが分かります。

また、これは消費項目を分けても変わらないようです。

 

 

出典:観光庁「訪日外国人消費動向調査」

注:観光レジャー目的だけではなく、業務目的も含む

 

次回日本でしたいこと

次回日本でしたいことをみてみると、ほとんどの項目で全国籍平均を上回っており、日本に高い興味・関心を持つ訪日ドイツ人の様子が読み取れます。

特に「日本食を食べること」や「日本の酒を飲むこと(日本酒・焼酎等)」「日本の歴史・伝統文化体験」など、日本ならでは、へのこだわりは強いように見られます。

 

出典:観光庁「訪日外国人消費動向調査」

注:観光レジャー目的のみであり、業務目的は含んでいない

 

弊社の統計データ分析ソリューションを活用いただくと、上記のように簡単にデータの集計やダウンロード、チャート作成などが可能ですのでぜひともお試しください。

 

 

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ロケーション解析データを軸にインバウンド対策を成功に導くことを目的としたインバウンド対策総合支援サービスです。観光ビッグデータ分析ソリューション、統計データ分析ソリューション、インバウンド対策コンシェルジュを組み合わせることで、現状把握から施策実行まで最適なインバウンド対策支援をご提案します。

 

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